腎癌とは

腎腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍がありますが、腎臓の良性腫瘍は少なく、約90%が悪性腫瘍(腎癌)です。

腎癌は毎年10万人あたり8~10人程度の発生率と言われおり、現在増加傾向にある癌です。年齢では40歳代から70歳代に多く発症します。男女比は2:1ぐらいです。

 

 

腎癌の特徴

他の癌と異なり、術後10年以上経過して転移が出現したり、初診時にすでに転移を有する症例も20~30%と言われています。

したがって、全癌死亡に占める割合は低い(2~3%)ですが、腎癌に罹患した場合の死亡率は40%と高くなっています。
 腎癌の発生する原因は他の癌と同様明らかなことはわかっていませんが、喫煙、肥満、高血圧、透析などが危険因子として知られています。

また、1親等親族に腎癌を認めた場合にはリスクは2~4倍と言われています。

腎癌の症状

血尿、腹部腫瘤、疼痛が3主徴とされていますが、最近ではこれらがすべてそろうことはあまりありません。検診や他の疾患の治療中に偶然発見される場合が多くなっています。

しかし転移による症状で見つかる例も少なくありません。その場合は疼痛、発熱、全身倦怠感、体重減少などが症状として現れます。

腎癌の診断

通常は画像検査により診断されます。

超音波検査やMRI、CTなどですが、CTが最も有用な検査となります。

CTでは病巣の診断だけでなく、進行度・転移巣の診断や血管の走行(手術の際に重要)なども評価することができます。

 

画像検査をもとにさらに病期(癌がどこまで進行しているか)を診断し、治療方針を決定していきます。

腎癌の治療

手術により患側腎を摘出することが原則です。肺などに遠隔転移があるような場合でも手術の適応になることがあります。

最近では小さな腎癌に対しては腎部分切除が適応となることも増えてきています。

放射線治療や抗がん剤治療は一般的に奏功率は低いとされています。

薬物療法として、以前は進行例に対するサイトカインしかありませんでしたが、最近では分子標的薬が導入され、効果を上げてきています。

しかし、薬物療法は副作用も多く、根治は難しいというのが現状です。

やはり早期発見と手術による切除が最も確実な治療です。